住宅購入カウンセラーの真山虎次郎です。
今回は私のYouTubeチャンネル
で解説した内容です。
実際の動画は下記の▼をクリックしてご覧ください。
私がハウスメーカーの営業マン時代、
「坪単価はいくらぐらいですか?」
と、お客様からよく聞かれました。
しかしこの坪単価は本当にアテになりません。
単なる住宅価格を安く見せるためのマヤカシにすぎません。
ということで今回はこの住宅の坪単価について住宅価格の裏側を解説します。
住宅の総額は大きく分けて4つで構成
まず実際に皆さんが注文住宅を購入する場合、
当然のことながら実際にかかる総費用を知りたいはずです。
しかしナゼかお客様は初対面の段階で
オタクは【坪単価】いくらぐらいですか?
と聞いてきます。
ザックリと「坪単価は何か?」を表現するとすれば
パンツすらも履いていないハダカの状態です。
この状態でそのまま生きていくことは出来ませんよね?
なので下着や服を着て靴を履いて…
さらに財布を持って、当然その中にはお金が入っていて…
言うならばそんな感じの話しです。
具体的にいうと住宅の総額は、
● 建物本体工事費
● 付帯工事費
● 諸費用
● 契約外別途費用
上記の合計金額が住宅を購入する場合の総費用の概算となります。
(※ハウスメーカーによって項目や表現が多少違います)
建物本体工事費と坪単価
ザックリといえばそんなイメージですが…
各ハウスメーカーさんによって多少の違いがあります。
まずは建物本体工事費をみていきます。
建物本体工事費は
坪単価合計金額とオプション工事費
の合計です。
例えば2階建て延べ床30坪の家の場合、
坪単価が50万円だと坪単価合計金額は
坪単価50万円 × 30坪 = 1500万円
となります。
しかしこれは本当にハダカの状態です。
これにオプション工事費を算出します。
このオプション工事費とは
坪単価合計金額に追加でかかる費用
のことです。
たとえば、
● バルコニー
● 標準外のサッシやキッチンなどの設備品の差額
● 防火割増
● 建物形状割増
など…他にもいろいろあります。
あくまでもゴク一部を参考として記載しています。
仮にこれらオプション工事費が500万だったとすると
建物本体工事費合計は2000万円ということになります。
さらに坪単価を計算する時の面積ですが、
施工床面積とか工事対象床面積とか…
素人のお客様からすれば、
「えッ…?!ナニそれっ?」
と思われるかもしれませんが…
バルコニーや屋根の軒先下部分、玄関ポーチなど…
建築基準法上は延床30坪だったとしても、
施工床(工事対象面積)などはちょっと増えていて…
なぜか32坪とかに増えてたりします。
(これがハウスメーカーのちょっとセコイところです)
なので、
基本坪単価50万円 × 32坪 = 1600万円
が坪単価合計金額となります。
なのでもう一回修正して
今回のケースだと建物本体工事費は
坪単価合計金額+オプション工事費
なので2100万円ということになります。
どうですか?
付帯工事費
さらに費用がかかります。
今度は付帯工事費です。
こちらもザックリと並べると、
● 屋外給排水工事費
● ガス工事費
● 解体工事費
● 外構工事費
● 空調工事費(全館空調標準採用でない場合)
● 地盤改良工事費
● 特殊基礎工事費(深基礎・高基礎等)
● 給水管本管取出し工事費
他にもいろいろありますが大体こんな感じです。
もちろん解体工事費は建て替えのお客様でなければ発生しません。
よく…
「屋外給排水工事が本体工事費に入ってないのはおかしい」
と言われますが、これは個々の敷地の状況によって変わってきます。
例えば土地が傾斜していたり敷地が広すぎる場合など、
一律で標準金額を決めずらいため別途となっています。
標準的な建物内部の水道設備配管工事は入っています。
営業マンがしっかりと総費用の説明をしない状態で契約した場合、
あとで問題になるのが、
地盤改良工事や外構工事費です。
基本的に地盤調査は
ハウスメーカーと契約した後に行う
ことが多いです。
そのため営業マンは、
「もしかすると地盤改良工事が必要になる場合もあるかもです…」
などと、何となくは伝えていたりしますが…
地盤調査の結果、かなり深い部分まで地盤が弱いと200万以上費用がかかる場合もあります。
外構工事も大きな落とし穴になっています。
ハウスメーカーの営業マンは、
「まずは建物を頑張りましょう!でも外構費用も最低80万くらいは見てくださいね。」
などととんでもないことをサラッと言ってきたりします。
実際、外構工事は100万円以下では全くおさまりません。
街中で立派な注文住宅が新築されているのを見ていると…
ナゼか建物周囲の土がムキ出し状態で生活がスタートしている家があったりします。
これはまさに、
建物本体で力尽きて外構費用が捻出できなかった
という、われわれプロが見ると一発でその経緯がわかる住宅建築の現実ともいえます。
諸費用と契約外別途費用
さらに諸費用や契約外別途費用も考えなければなりません。
諸費用とは、
● 確認申請料
● 敷地調査・地盤調査料
● 実施設計料
● 契約書印紙代
などが代表的です。
特に実施設計料ですが、
契約前は基本設計を主体に概略プランで各ハウスメーカーがプレゼンします。
しかし契約後はいよいよ建築確認申請を出さなければなりません。
そのために基本設計から実施設計(詳細設計)へ移行してたくさんの詳細図面を作成します。
ざっくり30万から50万程度はかかります。
最後に契約外別途費用です。
こちらは
● 表示・保存登記費用
● ローン諸費用
● 照明・カーテン等費用
● 引っ越し費用
などがあります。
こちらもあくまでザックリした例です。
とにかく坪単価は無視して総費用を聞け!
今まで解説してきた4項目を足すと
概算建物費用総額3000万円
(最低でも2600万円)
という金額になっています。
坪単価50万円で30坪だから1500万のはずが…
ということで結論です!
ハウスメーカーの営業マンは営業のプロです。
特に注文住宅の営業マンは、あらゆる意味で
キングオブセールス
だと私は思います。
なので建築費用がそんなに高くないような話し方をしてきます。
しかし最後にバカを見るのはアナタです!
なのでこの動画を見たあなたは、
オタクは坪単価いくらですか?
という無意味な質問をするのはやめましょう!
実際にかかる建物費用は坪単価では無く
付帯工事や諸費用など全て含めた総合計費用です
さらに、
税込金額で聞くようにしてください
今は消費税も10%ですから大変な金額です。
ハウスメーカーの営業マンは税抜きで話している人も少なからずいます。
ハウスメーカーによっては、
建物費用3000万円
(※消費税は別途)
上記のように3000万の下に※消費税は別途などと記載しているところもあります。
実際は税込3300万円なわけです。
実際に購入する時には消費税10%を忘れないようにしましょう。
ようするに、
ハウスメーカーの営業マンはなるべく安めに金額を言いたい
とうのが本音です。
さらに悪いコトにお客様もお金がなるべくかかりたくないわけです。
なので、
金額を安めに言う営業マンとそれを聞き流すお客様
という構図が出来てしまったりします。
なので契約後にお客様の予算がオーバーしてしまい、
時には大クレームに発展してしまうケースもあります。
「こっちは素人なんだから最初にちゃんと説明しろよ!」
といった感じで…
ということで住宅購入をお考えの皆さまは
坪単価は無視しろ!総費用で聞け!
ということを必ず念頭においてハウスメーカーと話をしてください。
※1.29追記:真山虎次郎からのアドバイス
いきなり住宅展示場に行くのはオススメしません。
最初は無料の資料請求などで事前に勉強することが大切です。
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