住宅購入カウンセラーの真山虎次郎です
最近、私の相談者様から
「ハウスメーカーと工務店どっちがいいでしょうか?」
と質問をされます。
しかしこの永遠のテーマに答えはありません。
なぜなら個々のお客様によって土地条件や家族構成、その他あらゆる要素によって答えが違ってくるからです。
ということで今回はハウスメーカーと工務店のメリット・デメリットも含めてわかりやすく解説します。
※今回の記事は私のYouTubeチャンネルで配信した内容を簡潔に綴ったものです。
工務店はザックリ2つのカテゴリーがある
まず初めに重要なことを解説します。
今から7~8年ほど前であれば
「ハウスメーカーと工務店のどちらがいいか」
と言われた場合、工務店に関しては値段が安くて品質は中級以下の
一般的な工務店
のことを指しているケースがほとんどでした。
しかし、昨今ではスマホの普及によってYouTubeや様々なSNSが莫大な影響力を持ったおかげで『工務店』に対するイメージが変わってきました。
特に2020年からのコロナの影響も手伝って
『スーパー工務店』
といわれる小規模な工務店にもかかわらずカリスマ社長がSNS等で絶大な影響力をもった新生が注目されるようになりました。
これらのスーパー工務店は価格も性能も大手ハウスメーカー以上の高性能住宅を手掛けています。
特にYouTubeでの解説は大変わかりやすく、そのため近年では
『ハウスメーカーと工務店どっちがいいですか?』
の『工務店』に関しては、いわゆる『一般的な工務店』ではなく
スーパー工務店含むハイグレード工務店
のことを言っている方が過半を占めるようになりました。
そのため今回のテーマにおいての『工務店』は、この
『高性能住宅を手掛ける優秀工務店』
を前提に解説していきます。
スーパー工務店含むハイグレード工務店とは
大変重要なポイントなので、もう少し補足説明をします。
上の図は私がいつも工務店の概要を説明する時のイメージ図です。
工務店の定義は法律などで決まっているわけではありません。
しかし一般の素人の方に、まずはザックリ理解してもらえるように私が勝手に定義づけしました。
工務店は、
『一般的な工務店』と『ハイグレード工務店』
の大きく2つのカテゴリーにわかれます。
工務店のハバは大変広くいろいろな工務店の形態があります。
大工の親方が頭になって関連する職人さんたちを集めて家を一棟建てるケースもあります。
このように大工の親方が頭になって家を作る場合でも『工務店』といえるわけです。
工務店全体の上位1割くらいの優秀工務店で高性能住宅を手掛けている場合は
『ハイグレード工務店』
といえます。
高性能住宅とは
高断熱高気密・耐震等級3確保・耐久性など
これらの要素を満たしている場合に該当します。
特に昨今、『高断熱高気密』が大変注目されていて、これらの性能を示す数値
UA値(外皮平均熱還流率)とC値(相当隙間面積)
において大手ハウスメーカーをはるかに上回る優秀な数値を掲げているハイグレード工務店で建てたいというお客様も増えています。
大手ハウスメーカーのメリット
それでは、まず大手ハウスメーカーのメリットですが…
あくまでもこれから注文住宅を検討し始めようとする方にザックリとイメージできるように解説します。
●信頼と実績(TVCM・圧倒的な引渡し数)
●保証・アフターS(60年保証・専門会社)
●資金計画が有利(つなぎ融資・完了金一括)
●倒産確率が低い(大手HMに引き継がれる)
大手ハウスメーカーのメリットは何と言っても信頼と実績が一番にあげられます。
保証やアフターサービスにおいても工務店より優れているといえます。
資金面においても、契約金さえ支払えば、本来は段階的に支払いが発生する
着工金3割、中間金3割
などを全て最後に一括支払いでよかったりします。
土地を購入して注文住宅を建てる場合、『つなぎ融資』を使うケースがあります。
このつなぎ融資に関しても大手ハウスメーカーでないとなかなか仕組み化されておらず工務店だと対応できないことが多いです。
工務店の場合は、突然倒産して引き継ぎがスムーズにいかずお客様が路頭に迷ってしまうケースもあります。
しかし大手ハウスメーカーの場合は倒産して完全に消滅してしまう可能性は薄く、仮に無くなるにしてもそれまで携わってきた顧客は別の大手ハウスメーカーにキッチリと引き継がれます。
ハイグレード(スーパー)工務店のメリット
次にスーパー工務店含むハイグレード工務店のメリットを解説します。
●高断熱高気密など性能面で優位
●自然素材の利用率が高い
●造作家具などのオリジナリティーに富む
●トップの社長との距離が近い
代表的なところはこのような感じです。
なんと言っても一番大きな要素は
『高断熱高気密』
です。そのほか、自然素材や造作家具など大手ハウスメーカーが採用しづらいところが得意だったりします。
少数精鋭で社長が大変優秀なケースが多く、その社長と距離が近いということもメリットといえます。
大手ハウスメーカーの場合は社長がお客様に直接挨拶することはありません。
さらにその社員ですら社長と直接話すことはほとんどありません。
なのでこういったことがザックリですが工務店のメリットといえます。
大手ハウスメーカーと工務店のデメリット
それぞれのデメリットに関しては項目だけ書き出させていただきます。
まずは大手ハウスメーカーのデメリットですが、
●棟数を稼がないとならず個性がない
●担当者に左右される
●型式認定などのクローズド工法が多い
●高断熱高気密において高性能化が苦手
ハウスメーカーは社員数が莫大で全国展開のため
『棟数をなるべく多く獲得できる仕様』
にしなければならず、どうしても標準的で個性が無いところがデメリットといえます。
ハイグレード工務店のデメリットに関しては、
●資本力がない(倒産確率が高い)
●資金計画不利・着工までに時間がかかる
●保証やアフターサービスが不透明
●工務店なのに価格が高い(総額坪100万~)
大まかにこのようなところが工務店の代表的なデメリットといえます。
注意点としては、『工務店』と付いているため、どうしても
「以外に値段が安いかも?」
と勘違いしている方がいますが、
高断熱高気密以外にも自然素材や造作家具など、お金がかかることを全て盛り込んでいるため
総額で坪単価100万円以上
かかるハイグレード工務店がほとんどです。
大手ハウスメーカー以上に値段が高いこともしばしばあります。
ハウスメーカーと工務店まとめ
今までの解説でわかるように、
※ハウスメーカーのメリットが工務店のデメリット
※工務店のメリットがハウスメーカーのデメリット
といった具合で相反関係にあることがわかります。
ちなみに昨今着目されている
『高断熱高気密』
に関しては大手ハウスメーカーは苦手意識が高いです。
しかしすべてにおいて中の上グレード(最悪は平均点以上)確保しているためバランスが良いといえます。
耐震性や耐久性に関しては全く問題ありません。
工務店に関して、昨今のスーパー工務店ブームに便乗した
『エセスーパー工務店』
が出現しているため見極めが必要です。
もちろん悪意があるとか騙そうとしていると言っているわけではないのですが…
自分を大きく見せたいために実際はそういった高性能住宅を手掛けたことが無いのに背伸びをしている工務店には注意してくださいということです。
たとえば大手ハウスメーカーで気密測定を行っているところが少ないため
「弊社は気密測定を全棟やっているのでハウスメーカーより優れています」
といった感じで実際は高断熱高気密を筆頭に高性能住宅を施工できる経験も能力もないのに、
あたかも自分たちがハイグレード工務店であるかのように装う一般的な工務店
があるため、本当に高性能住宅を手掛ける実力があるか打診する質問力を身に着ける必要があります。
ということで、文章で見るより今回の私の動画をご覧頂く方が何倍も理解が深まります。
なので詳細は下記のリンクより私のYouTubeチャンネルをご視聴頂ければと思います。
※1.29追記
いきなり住宅展示場に行くのはオススメしません。
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